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August 14, 2017

NHK「本土空襲 全記録 」を見て考えた。

▼今朝はヒューマントラストで「夜明けの祈り」を見て来た。同じポーランド映画でもアンジェワイダはポリティカルな面を描くがこの作品はポーランドでも人間の精神面を描いている。ある面で5日NHKETVで放送された、「ETV特集「告白~満蒙開拓団の女たち~」に似ている。映画とTVについては後日書く。
▼金曜日の夜10時頃だったが、前日の名残でNHKBSのスイッチが入っていてイギリスで拓かれている世界陸上の女子ハイジャンプ185mくらいの場面をやっていた。その女子選手が全員、スーパーモデルのような背の高い美人ばかりで、ついつい最後まで見てしまった。クリアしたときは思わず「オー」と声を挙げてしまった。ウクライナの選手はとくに美しかった。
▼12日土曜日夜NHKで「本土空襲 全記録 」をやっていた、アメリカ軍は機関銃と同期してガンカメラを装着しており、そのフィルムがアメリカの公立文書館で見つかったのだ。機関銃と同じ目線だから海岸で逃げ惑う日本人の姿も写っている。最初米軍は高度1万メートルから爆撃するが後で観測機を使って調べて見ると、命中率はたった7~8%だったことが分かる。武蔵野にあった中島飛行機も肝心な工場には命中しないで、隣りの畑に命中している。これが44年7月頃である。指揮官に任命されたカーチス・スメイは徹底的に焼き尽くす事を決意する。そしてアメリカ本土に、後の焼夷弾で焼く実証試験をするため、日本家屋を造る。テレビでは出ていなかったが、畳はハワイの日本家屋からわざわざ取り寄せる。
▼そして実験に成功してM47クラスター爆弾が完成する。そしてその後のルメイの命令は爆弾の投下がすべて終わるまで待避行動してはならない。軍事目標だけでなく列車、建物、動く者は全て撃って殺害してしまえ、という内容に変化する。もう一つNHKでは触れなかったが、飛行機に乗せた爆弾はすべて落として来る。そうしないと着陸するとき爆発する可能性があるので、全弾落とし尽くしてこなければならない。建物はすべて、列車の動く車両はすべて、人間も動いているものに恐怖心を植え付けるためすべて殺しつくすという方針に変わって行く。その結果、空襲だけで全国で70万人の死者がでる。さらに1万メートルより低く攻撃できるようP51戦闘機を配備露払いをして、高射砲を黙らせ、低空で爆撃できるようにした。
▼だから今考えて見ると田舎では白壁に墨を縫って米軍機から目立たないようにうする、という小手先の技術も何の意味のなかったのだ。それにしてもなぜ米軍がこのような空襲をしたか?それは1938年12月18日から1943年8月23日にかけて、日本軍により断続的に218回行われた重慶爆撃は都市への無差別空爆の先鞭をつけて1万人以上の人たちを殺害した、復讐でもあったのだ。
▼余談になるが中島飛行機の社長中島知久平の再放送も見た。彼は陸軍に入りたかったが失敗し海軍機関部に入る。役所では仕事が遅いとしてそれから後に独立して会社を興し戦闘機のエンジンを作る。最終盤にはB29よりも大きい渡洋爆撃機「富嶽」を作り、アメリカを空爆してからし、ドイツ占領下のフランスに逃げるプランを考える。しかし1万メートルの上空では空気が薄いのでエンジンが上手く動かない。そのため燃料を吹き付けるターボチャージャーを研究したがどうしても作れなかった。そんな事を考えていた中島は占領軍からA級戦犯にしていされる。しかし病気で収監されることはなく、自宅療養中に死亡してしまう。

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