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December 10, 2017

永井荷風の「花火」で思い出すこと。

▼昨日は午前11時から岩波ホールで「女の一生」の初日初回があったので、出かける。モーパッサンのそれは何度か映画になっているが、最新の解釈によるものだ。感想は後日ご紹介する。
▼さて映画が終わってから古本屋街をブラブラするのが好きだ。こんな本があったのかと驚くばかりである。面白そうなのはスマホでiPhoneで表紙を撮影して、図書館で検索する。すると大体見つかる。視力と体力から、わたしがこの先読書出来るのは10年くらいだから、ツンドクだけで、本箱の肥やしになるような本は買わない。しかし友人には、古本屋さんも引き取りを拒否するような年代物のプロレタリア作家の本を後生大事にもっている方がいる。買うのは掘り出し者の500円以下の本だけだ。
▼靖国通りを歩いて小川町まででる。ちょうど原電本社の反対側あたりに、わたしの好きな飯屋があるので入る。ここは生卵と海苔がサービスである。そこで食事をしてさらに秋葉原方面に向かうと昔の“鉄道博物館の跡に出る。そこにパネルがあって昨日は時間があったので、その裏側も見た。昔の万世橋駅の跡地で、昔の展示が写真になっていた。何とそれは広瀬少佐が部下の杉野を捜している場面が大きな銅像で展示されていた、とある。と言っても分からない方が多いだろう。これは日本海海戦の一コマで「第二回旅順口閉塞作戦」という作戦があった。これは、3月27日未明に決行された。4隻の船を沈めてで旅順港を閉塞させようとしたが、ロシア軍に察知されて失敗した。この作戦では、閉塞船「福井丸」を指揮した広瀬武夫少佐(のち中佐「杉野は何処」と捜した、とされる。その場面が幾つかの映画で「名場面」になっており、国民を熱狂させ、銅像にもなった。銅像は関東大震災で被害が大きく取り壊された。
▼ここで一冊の本を紹介する。それは永井荷風の「花火」という短編である。そこには日比谷焼き討ち事件前後が描写されている。要するに日露戦争はようやく「日本が勝った」ものの、アメリカの仲介で収束させた。しかし日本国民は「ロシアに勝ったのになぜ得る物がが少ないのだ」と怒って日比谷公園付近の交番を焼き討ちした。これは今では日本の情報コントロールで国民を欺いてきたためだ。その前に米騒動があり、ここで世論を沈静化させなければならなかった。「花火」と言えば元お笑い作家の小説が今の日本では人気がある。永井荷風のそれは、当時の市井の描写が優れている。騒動をおこして逮捕された人びとが警察に逮捕されて、馬車で検察に運ばれる。
▼わたしは昨晩、菅義偉官房長官が記者会見で「函館に漂着した北の漁民は工作員の可能性もある」と発言したことに違和感を覚える。それまで一貫してマスメディアさえ、「漁民がスパイの可能性は少ない」と言い続けて来たにも拘わらずである。この時期このリークはかなり恣意的である。イージスアショアの装備の強行、沖縄の辺野古埋め建てで追い込まれている政府側のあがきに思えてならない。

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