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June 22, 2018

◇「ゲッペルスと私」を見る。

▼昨日は都庁記者クラブに始めて行った。事前に監事社である朝日の担当者に「参加したい」」と身分を名乗って断った。すると「良いですよ」と言ってくれた。他省庁では登録している記者クラブの記者でないと会見には入れない。さらに記者クラブが認定する業界新聞社とか条件があり、業界紙は質問ができなかったりする。わたしは常にバッグに記者証と腕章は入れている。受付に行ったらすんなり入れてくれた。
▼岩波映画は公開2日目に行く。初日は高野悦子さんの姪御さんとかが出て来て、ペーパーを見ながら下手な初日舞台挨拶をするので、行きたくない。
▼主人公はナチスの宣伝相だったゲッペルスの秘書だったブルンヒルデ・ポムゼルの独白記録だ。映画のキャッチ・コピーは「なにも知らなかった。私には罪はない」という言葉は彼女の独白のセリフだ。彼女は撮影当時102歳だった。彼女はゲッペルスのタイピストとして採用されたという。信頼されていたので、書類の管理も任されていたので、「見ないで金庫にしまうよう」指示されたいたので、信頼を裏切ってはいけないので、一切見なかったと誇らしげに言う。ヒトラーの秘書を描いた「ヒトラー最後の12日」という映画が10年ほど前に公開されたが、こちらは実録物としてはとても面白かった。ゲッペルスはきれい好きで仕立ての良い洋服を着用して身なりがよく、常に爪の手入れをしていたという。見ただけで人の中身は分からない。だから普通の人は身なりを大事にする。特に営業マンはそうだ。
▼友人のKさんが2年ほど前に議員会館前でTPP反対のスピーチをして終わったときの事。身なりの良い紳士が近づいて来て、「君の話は素晴らしい、まったくその通りだ。しかし君の身なりは悪い(ほぼ1年中、筆者と同じ短パンTシャツ)その身なりでは、信頼されないから」と札束を渡して「これで良い洋服でも買いなさい」と言ったらしい。もちろんK氏はお断りしてお金は受け取らなかった。世間ではそれがだいじなのだろう。
▼秘書も戦争中はゲッペルスが何をしていたか全く知らなかったという。言われた通りにタイプライターを打っていただけだという。しかしユダヤ人を焼却炉に送ったアイヒマンも「言われた通りの任務を忠実に果たしただけだ」と言っていた。しかし彼女は単にゲッペルスの秘書だっただけだ、という。これはアイヒマンのセリフと何処か似通ってはいないだろうか?彼女は当時放送局から宣伝省に引き抜かれた。さらに結婚はしない、経済的なキャリアだけを求める。プラスになると思えばナチス党にも入り、転職を繰り返すかなり「進んだ女性」だったに違いない。
▼しかし宣伝省に友人が遊びに来ようとすると、やんわり「来ない方がいい」と断る術を身につけてはいる。そしてソ連軍がベルリンに入る。宣伝省の幹部は秘書たちに白旗を作らせ「ソ連軍の責任者と交渉してくるから、ここを動くな」と出て行ったきり帰って来なかった。彼女たちはソ連軍に身柄を拘束される。そしてダッハウやアウシュビッツの強制収容所を目の当たりにする。しかし帰って来る答えは「そんな事は知らなかった」だ。いやそれは正しくは「知ろうとしなかった」の間違いだろう。
▼後半は収容所の死体から、戦後ドイツの民間人が強制収容所の死体処理をさせられる、正視に耐えない、アメリカ軍が撮影した記録動画が沢山紹介される。知らない、自分は関係ないと目を瞑った結果、ファシズムを蔓延させた事を忘れてはならないだろう。
▼辺見庸さんが最近のブログで「報道ステーション」コメンテーターをしているG氏を批判していた。「Gというひともさうだ。このひとには、なにを語っても怒りがない。哀しみもない。だいたい、真実味がないんだよ」といつもチーフをスーツから覗かしている姿も斬っていた。わたしはあの司会者も大嫌いである。自宅で「こいつはいつも洒落た格好をしているが記事を書いた事があるのか?」と呟いたら、家族に「この人はレポーター出身だから手3」と言われた。先日の大阪を中心とした地震のとき、ジャンパーを着て、ひげ面で出演してレポートしていた。おお、君はこの方が似合っている、と思った。

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