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July 10, 2018

◇「返還交渉人/いつか沖縄を取り戻す」を見る。

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▼ステージ討論をする、 宮川徹志氏(左) (本作原案「僕は沖縄を取り戻したい 異色の外交官・千葉一夫」著者) 中島琢磨氏(右)「沖縄返還と日米安保体制」著者/ 龍谷大学法学部教授)8日ポルポレ東中野で。
▼日曜日夜NHKの「オウム死刑囚との手紙」を録画して見たら,NHKは死刑の直前まで,手紙のやりとりをしており、さらに接見の記録まで持ち出していた。しかしいくら良い情報を持っていたところで、鋭い分析力を持った記者がいなければ本質には迫れない、という見本のような番組だった。NHKBSのサンデル教授の「白熱授業」は3まで見た。3は国籍、性差で人をより分ける事は正しいか、という論議だった。論議を突き詰めていくと、人間のモラルまで踏み込まざるを得なくなる。だがモラルだけで現実の解決できない部分があり、国籍が異なる生徒たちの実体験を引き出し、その棲み分けまで論議が深まったのは素晴らしい。「4」は今週土曜日に放送される。
◇「返還交渉人」昭和20年6月、沖縄ではついに地上戦に突入する。埼玉県の大和田通信基地には通信傍受基地があり、主人公の千葉一夫(実在の外務官僚演じるのは井浦新→こいつは大嫌い)はレシーバーに耳をあて、援軍がなく絶望的な沖縄の人びとの戦いを悲痛な気持ちで傍受する。場面は一転して戦後の沖縄返還交渉が迫った外務省である。エリート中のエリート北米一課長は、佐野史郎は政府の意向をくみ取りながら何とか今期に返還交渉をまとめようとする。しかし部下の千葉は基地の30%削減、那覇空港の返還、那覇港の返還、米軍住宅の返還は譲れないとする。
▼上司はアメリカがその気になっているのだから、重要な部分は「秘密条約」でいいのではなかという。千葉は父親のトルコ駐在の外交官で、戦争が始まって帰国する途中、戦争をとめられなかったとして妻を道連れにして自死している。千葉はキングイングリッシュを縦横にあやつり、米国高官とも自由に話す力を持っている。その証拠に千葉の学生時代のクラスメイト。現在の妻(戸田菜穂とアメリカに留学している時、公開講座で大学教授が「沖縄は当然日本に返還しない引き渡さない」と発言したのにキングイングリッシュを使って食ってかかる)。これはチャプター2だ。
▼準備交渉でアメリカに乗り込むが「基地を返還するなど軍部が許さない」と脅される。その後ご存じのB52墜落事故が置き、住民達は核爆発が起きたのではないかと、騒然となる。その後のゴザ暴動は実際の静止画像で紹介される。千葉はアメリカに行ったり、沖縄の屋良朝苗さんに会いに行く。すると県民の核抜き、B52抜き、基地削減、アメリカ高級住宅は返還という要求はもっともだと納得する。
▼しかし本庁にもどると、駐米大使(大杉漣)らがアメリカの言うとおりにせよと圧力を掛ける。大使は裏ではアメリカ公使と繋がっている。北米一課のなかでも浮いた存在になっていくが、一人若い部下だけが彼の熱意を汲んで積極的に動く。沖縄の基地、水源地記入された地図を北米第一課長に示し、とにかく30%は削減しないと返還の意味はないという。さらに公使夫妻を狭い公団住宅(公舎かもしれないが、大きさは公団なみ)に招いて妻の手料理で「狭さ」を説得するアプローチをする。
▼基地30%削減、B52は使わせないという最低限の要求までは通らなかったが、一応形だけの返還は出来たが、千葉はソ連に転勤させられる。「北方領土返還担当か?」と意気込んだが、単なる閑職の「総務」だった。そして現在の沖縄、基地のなかに墓地がある人たちがフェンスの外で墓参の食事会をしていると。通りかかった退職して高齢になった、千葉か怒って「司令官に交渉してくる」と猛然と歩き出すのだった。

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