« 宇都宮けんじさん最後の街宣を中継に行く。 | Main | 雨の中を浅草本法寺の撮影に行く。 »

July 13, 2020

「軍旗はためく下に」結城昌司を読み、映画を見る。

▼九州から四国、岐阜・長野の豪雨に遭われた方には「お気の毒」という言葉以上の言葉は探せない。わたしが中学生の時、伊勢湾台風がやってきた。この時も長野いやわたしの実家周辺の被害は大きかった。実家の裏にある「お宮」の境内にあった樹齢300年以上と言われた大きなケヤキ2本が根元から折れてしまった。さらに隣にあった叔父の家は屋根が吹っ飛んでしまった。あまりにも風が強かったので叔父一家はわたしの実家に避難して二階の雨戸が吹き飛ばされないよう、4~5人で4抑えていた。母はそのとき「南無阿弥陀仏」を繰り返し唱えていたので、その風景の方に恐怖を感じた。わたしも時折家の外に出て、家の近くを見回って見た。雨粒が強く身体に叩きつける。そのため、皮膚が雨粒の当たった部分だけ赤く腫れあがった。

▼先週WOWOWで結城昌司原作の「軍旗はためく下に」が放映された。今まで見ようと思っていたが、見る機会に恵まれなかった。ユーチューブをさがすと出てくるかもしれない。舞台となるのは太平洋戦争中のニューギニア戦線である。本体からかなり離れたと事にある数百人の分隊での出来事である。分隊長(中村勘右衛門)は情け無用で無理難題を部下の兵士に命令する。食料も満足に与えないまま兵士を奴隷のように酷使する。ロクな戦闘もないがある時、米軍兵士がパラシュートで落ちて来た時、惨殺してしまう。これは陸軍刑法では、国際法で違法行為である。だが死体を埋葬してしらんふりする。敗戦が決まった無線放送を聞き、兵士たちは「これで帰国できる」と大喜びする。しかし上官は「これは日本軍の作戦で安心させておいて、返り討ちするのだ、と投降を許さない。ここまで書いたのは結城の小説である。しかし映画は小説の「上官殺害」をアレンジしている。

▼映画は富樫軍曹」が主人公で、戦後富樫の妻(左幸子)が厚生省援護局に「夫だけなぜ恩給や寡婦手当がつかないのだ」と繰り返し異議を申し立てるが受け入れないことを不審に思う。すると係官は「ご主人は銃殺されているんです」と言われて驚愕する。それで「銃殺の真相をさぐるべく、戦友たちをたど一人ひとり訪ね歩く話になっている。かいつまんで言うと富樫軍曹は勇気がある軍人で部下にも慕われていた。だが上官の悪事をたくさん知っていた。それで部下たちの意を汲んで上官を殺してしまう。軍医を読んで「銃を手入れしていた時、暴発した」とみとめさせる。しかし戦争が敗戦で終わり、部下たちが「俺たちが殺した」と漏らしてしまう。しかし敗戦だけでは、陸軍刑法はまだ廃止になっていなかった。

▼それで軍事法廷が急遽開かれ、即日死刑が執行される。わたしは映画が面白かったので、即日図書館で文庫本を借りた。しかし古い文庫本は用紙が茶色っぽくなっていて文字が読み取れない。ハヅキルーペなど様々なメガネをとっかえひっかえして昨日日曜日1日で読み終わった。

|

« 宇都宮けんじさん最後の街宣を中継に行く。 | Main | 雨の中を浅草本法寺の撮影に行く。 »